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- 作者: 百田尚樹
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2011/05/27
- メディア: 単行本
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ショートショートって、ざっくり雑にわけちゃうと二種類あると思うんです。ひとつは終わったあとに作者のどや顔が透けて見えるやつ。もうひとつは、落ちたかどうかわからないぐらいのさりげなさで落ちていてじわじわとくるやつ。個人的には後者の方が好きですが、前者のほうがすっきり感やキレの良さなどショートショートらしさがあるのでいいも悪いもなく完全に個々人の好みになってくると思うのですが、本書は前者。星野さんなんかは後者かな。ようは、どや!っていう声が聞こえてくる。一つの話が終わるたびにどや!って。だんだん疲れてくるんですよねなんか。唯一タクシー運転手の話はよかったけど、あとはううーん。女性の描き方がステレオタイプで全体的に微妙。まあよく言われることですが、男の人が書く女の人は男の理想と幻想の塊というか。基本、この中に出てくる女性は美人かブスしかいません。さえない男が何がしかの理由で美人の奥さんをもらう系の話が多かった気がする。変に時代錯誤な考え方が出てきたかと思えば現代らしさを唐突に出そうとしてみたり。ショートショートなのでいろいろな制約があったうえでのこのまとめ方は確かに上手なのでしょうが自分にはいろいろなものが引っ掛かりすぎてあまり楽しめなかった。長編がわりかし人気もあるし評価が高いようなので長編をいつか読んでみようと思います。いつになるか、わかりませんが。