アダム・サンドラーなのでもちろんコメディです。え?なんで?って部分もあるかと思いますが、それはもう、コメディなので。ね。細かいところに目をつぶりたくなるほどのアダム・サンドラーの魅力全開です。でもまあ新たな魅力というわけではないので、すっごい暇なときぐらいでいいかもしれません。
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アスペルガー症候群のふたりが出会い恋をし、不器用ながらも愛を育む、というざっくりいえばそんな話です。自分の感情をコントロールするのがふつうの人より少し苦手な彼らはだからある意味まっすぐ。主人公のドナルドはふつうの人になりたくて、彼女のイザベルはふつうではない自分を受け入れその個性をよしとする。どっちが良くてどっちが悪いとかいう話ではなくて彼らの価値観の問題。でも、価値観の問題なんて普通のカップルにだって共通する悩みなわけで。つまり、彼らの恋愛は、障害を持っていることを抜いてしまえばいたってふつうのカップルの恋愛なのだ。価値観ってとても難しいなと最近しみじみ思うのだけれど、価値観が合わないのは当たり前なものとしてとらえるべきなのか、それともやっぱりどうしたって大きな根本的な部分で合わない価値観は曲げられないものとして、別れへとつなげるのか。そもそも、価値観がまったく同じ人はいないけれど、友達同士でうまくいくものが、恋愛関係になった瞬間にうまく行かなくなる理由は??価値観ってなんなんでしょう。そんなことまで考えてしまったけれど、この二人はすごくかわいくって素敵。ジョシュの犬っぽい目はたまらないなぁ、と思う。ラダ・ミッチェルの顔は苦手なのだけれど、魅力がすごく伝わってくる。