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心臓に毛が生えている理由(わけ)

久々の米原万里さん。いや、この人本当に好きだ。いつもいつも読むたび目から鱗がポロポロと。現時点で須賀さんと並んで大好きなエッセイストだなぁ。どちらも亡くなられてるのが本当に悲しい。

せきれい荘のタマル

陽だまりの彼女があまり好きじゃなかったのになんでか新刊コーナーにあってかりちゃった一冊。だから正直まったく期待していなかった。けど！いや、いいじゃないですか。なんかよくあるTHE青春な感じだけれど、タマルのキャラがそれをいい感じにぶち壊してドロクサイ感じにしてくれてる。子どもっぽいドロクササだけれど、それがなんだか大学生っぽくていい。色々な事がうまいことつながりすぎな部分もあるのでそれは微妙なんだけれど、それ以外はすごく楽しんで読めた。おもしろかった。

夢を与える

ちょっとした綿矢ブームがきているので(自分のなかで)かりてみました。さて本題。母親と父親の話から始まり、チャイルドモデルからと時系列で語られるのですが、なんつうか。帯につられた部分もあったので、結構早く話が展開するのかと思いきや前半の長いこと長いこと。気づけばブレイクしていた感じで、いつ、このようなきっかけでっていうのがイマイチつかめなかった。またいろんなエピソードが出てくるのだけれどそれぞれが思い出したように出されるものだから関係性が希薄でぼんやりしていてそれがこの本の印象にもつながってる感じ。この話の原動力である、彼女がどうなるのかっていう部分はあまりにも救いがないというか。ちなみに、主人公である夕子と綿矢さんを同一視しながら読むことはなかったので、特別共通点は感じませんでした。てか、芸能人じゃないしね。