守護神

守護神 the guardian
ネタバレあり。
見てきました。これと墨攻の二本立て(勝手に二本立てにしただけですが)だったのですが、初めにこちらを見ました。ずっと楽しみにしていたので、せいぜいキャストぐらいで内容や評判など一切耳に入れないようにして行ったのですが、それがよかったのか、見ている間とても楽しめました。内容ぐらいは頭に入れておいても問題ないかと思いますが、知らなくても十分理解できます。さほど難しい展開というわけでもありませんし。ところどころ、海猿だなあと思う部分もありましたが、それはもう許容の範囲内だったのでまったく気になりませんでした。ケビン・コスナーの中年の渋さがとてもかっこよく、アシュトン・カッチャーのあからさまな二枚目顔が眩しかったです。恋愛が絡んではいますがそれが全面にでることなく、非常に控えめで派手じゃないのが好感が持てました。何かを守るということの怖さであったり勇気であったり、ものすごい努力であったり、そして彼らが一様に持っている仕事に対する誇りがこの映画を支えている気がします。また、自分を超えていく人間に対して、お前はすごいと言える人の凄さに驚きました。諦観や皮肉なんかじゃなく、心底そう思える気持ちが、まだわたしには理解できないのは若さだとかそういうのではなく、自分がやったと思える何かを持っていないからなんだと思いました。大体の流れは予想がついてはいましたが、最後に、最初の部分とのつながりに気づいて、また最後の言葉で、涙が止まらなくなりました。ただ、簡単に立ち直れるようなトラウマじゃないとはわかりつつも、少しでもいいのであの苦い記憶と立ち向かってほしかったなとも思いました。また、どうしてベンが、あそこまでフィッシャーに絡むのかがいまいち見えてこなかったのが残念でした。そういえば、エイミーが教師になった理由もはぐらかされたままだけど、実は父を助けてもらっただとか、海軍のバーでの一連の流れも何かつながりがあれば面白かったのになぁと思いました。
此処から以降ちょっと邪な目線が入るので読みたい方だけ反転でお願いします。
ホントにまあこれはBLじゃないのかと何度思ったことか。すきすぎるよね、ベンは、フィッシャーのことが。そしてまあ海軍のバーで暴れた朝に彼女に電話するフィッシャーの言葉はあまりに深読みできすぎていけない。だって彼女が『楽しんだのね』なんていうんだ。そしてその横を男の人が通ったもんだからつい、ベンの家に泊まったのか!なんてかんぐってしまったわけなんだ。違ったけど、でもあながち外れてもいないと思うよ。どちらにせよ、この映画はとっても邪に見えて仕方がなかったという話です。